突然ですがみなさんは「舌診」という言葉をご存知でしょうか?
「ぜっしん」といい、舌の色や形、舌苔の状態や裏側に見える血管の様子から体調を判断する東洋医学の診断方法です。
というのも舌には、いくつもの血管が集まっており血液や体液の状態が現れやすいとされています。場合によっては、体質や内臓の様子がわかることもあるでしょう。
舌の健康状態が普段と異なる場合、体が不調のサインを訴えているかもしれません。毎朝鏡の前で確認する習慣を身につけて、ご自身の健康状態を把握しましょう。
ちなみに健康状態が良好な人の舌は、ピンク色をしています。表面には、白い舌苔が薄く付いていればOKです。
不調のサインを示す状態とは?
次のいずれかに当てはまる場合、体調不良の可能性があります。
1.舌苔の量
舌苔の量が極度に少ない、あるいは舌に亀裂が入っていて赤っぽい場合は水分不足かもしれません。
喉が渇いたり、口の周りが乾燥してほてりを感じたりしている場合も注意が必要です。胃に負担をかけないよう、がぶ飲みではなく少量ずつの水分補給を行いましょう。
夏場は熱中症の予防も兼ねて、梅茶や昆布茶といった塩分を適度に含むものを飲むのがおすすめです。脂の多い食品(揚げ物など)を控えることで、さらに体調を整えやすくなるでしょう。
2.暗くて紫っぽい舌の色をしている
裏側の血管が太く目立っている、あるいは舌の表面に紫暗色のポツポツが見られたりする場合は血流に問題が生じているかもしれません。
冷えや手足のむくみといった症状が現れていないでしょうか?
サウナや半身浴で汗とともに老廃物を流し、十分な水分補給を行って健康状態を整えましょう。ぬるめのお湯にゆっくりと浸かり、体を温めながらツボを押すのも有効な方法です。きっと血流が改善されるでしょう。
3.舌苔が白っぽい
舌苔があまりに白い場合は、体力や気力の低下が疑われます。夜間は質の高い睡眠を取るとともに、必要に応じて日中も30分程度の昼寝をして体を休ませましょう。
豆類や芋類を積極的に食べて、エネルギー補給に励むのもおすすめです。イワシやサバといった青魚も、元気な体づくりに一役買ってくれるでしょう。
4.舌苔が湿っている
舌苔が白く湿っているうえに、腫れぼったいピンク色をしている場合は栄養が偏っているかもしれません。
暴飲暴食を控えて、温かい食品を積極的に取り入れるようにしましょう。胃腸に負担をかけない献立を意識することが大切です。
また適度な運動と入浴で、血行や代謝を促すのも重要なポイントです。不要な水分を、体外へ排出するよう心がけましょう。
舌のフチが白くギザギザになる「低位舌」とは?
舌のフチがギザギザになっている場合「低位舌」が疑われます。低位舌には歯周病や口呼吸、誤嚥性肺炎、睡眠時無呼吸症候群などの色々な病気が隠れています。
場合によっては低位舌が原因で、二重顎になってしまうケースもあるのだとか。
舌はよく見ると、なんと5cm前後もの厚みがあります。上顎に収まっているのが本来の姿ですが、舌の筋力低下とともに少しずつ位置が下がってしまいます。放っておくと命に関わる場合もあるため、次の方法で低位舌か否かを確認してみてください。
セルフチェックの手順
1. 口に含んだほんの少量(小さじ1.5くらい)の水やお茶を、舌と上顎との間に閉じ込める。
2. その状態で唇だけを開き「イー」の口をする。
3. そのまま舌や唇を動かさず、口の中の水やお茶を飲み込む。
水やお茶を、漏らすことなく飲み込めましたか?
少しでもこぼれた方は、低位舌が疑われます。
セルフチェックの結果とともに、一度かかりつけ医に相談してみるとよいでしょう。
改善のためには、舌のストレッチなどで筋力を付けることが大切です。ぜひ一度試してみてくださいね!
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