抜歯後にタバコは吸ってはいけない?

◆抜歯後にタバコは吸ってはいけない?

抜歯後にタバコを吸うことは控えましょう。

タバコに含まれる「ニコチン」は、毛細血管を収縮させて血の巡りを悪くします。

抜歯によってできた傷口に血液を十分に供給できなくなるため、抜歯後のタバコは厳禁です。

また、タバコは歯周病の原因にもなります。

お口の中だけではなく、健康のためにもこの機会に禁煙をおすすめします。

◆抜歯後は血流を安定させることが大切です

抜歯処置では、顎の骨にしっかりと埋まった歯を強引に引き抜くことになります。

必要な処置とはいえ、出血も伴いますし、抜歯した場所には大きな穴があくなど、口の中に「ケガ」を負った状態です。

この傷口を塞ぐためには、血液供給が十分にできるかどうかがカギとなります。

血液を十分に供給することで、傷口へ栄養を与えて治りを早くしてくれます。

抜歯後の傷口をしっかりと治すためには、血流を安定させることが不可欠なのです。

◆抜歯窩(傷口)への血流を不安定にする習慣

血流の流れを安定させるためには、どんどん血液を供給すれば良いというわけではありません。

血流が滞るのはもちろん良くありませんが、過剰に血液が流れることにも注意が必要です。

血流の流れを不安定にする習慣は、以下の3つです。

①飲酒

抜歯後2〜3日は、基本的に禁酒が必要です。

なぜなら、アルコールが血管を拡張して出血しやすくなってしまうからです。

出血が長引けば、傷の治りに悪影響を及ぼします。

また、細菌感染のリスクもありますので、抜歯後はお酒を控えましょう。

②喫煙

抜歯後のタバコは控えましょう。

ニコチンによって血流が滞ってしまい、治りが遅くなります。

歯周病の原因にもなりますので、この機会に禁煙にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

③運動・入浴

抜歯後2〜3日は、激しい運動や入浴は控えてください。

シャワーだけならOKです。

運動や入浴は血流が増してしまうため、傷の治りが遅くなることがあります。

◆出血が止まらない時の対処法

出血が続く時には、清潔なガーゼを丸めて噛んで止血します。

傷口が気になるからといって舌で触り、必要以上にうがいをするのも良くありません。

抜歯後には、血餅と呼ばれるかさぶたのような血の塊ができます。

この血餅は、「傷口を保護する」という役割を持っていますので、取れないように気をつけてください。

血餅がうまく作られなかったり取れてしまったりした場合には、激しい痛みを伴うドライソケットという状態になってしまうため注意が必要です。

抜歯後のタバコについてご紹介しました。

タバコはもちろん、お酒も抜歯後には害を及ぼすことがあります。

傷口を早く治すために、抜歯後のタバコやお酒は控えるようにしましょう。