歯周ポケットを放置するとどんな影響が?

歯周ポケットを放置するとどんな影響があるのか?

◆歯周ポケットとは?

歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの境目にある溝です。

健康な人でも歯周ポケットはありますが、歯周病がひどくなるにつれて深くなっていきます。

歯周ポケットの深さは、歯周病の進行度合いを表しているともいえるのです。

歯周ポケットが深くなると、その分汚れもたまりやすくなります。

たまった汚れをそのままにしておくと、さらに炎症がひどくなり歯周ポケットが深くなるため、悪循環に陥るでしょう。

歯周病に気づいたら、すぐに歯科医院に相談することが大切です。

◆歯周ポケットを放置するとどうなるのか?

歯周ポケットを放置すると、どんどん深くなっていきます。

軽度の場合は、歯周ポケットの深さが3ミリメートルです。

中度は4~5ミリメートル、重度になると6ミリメートル以上になります。

深さが4~5ミリメートルほどでは、冷たい飲み物が歯にしみたり、少し歯がぐらぐらしたりする症状が表れます。

歯ぐきが腫れて歯みがきのときに出血することに加え、膿が出たり歯ぐきが痩せたりするという症状もあるため、気を付けてチェックしておきましょう。

深さが6ミリメートル以上になると、歯ぐきは赤々と腫れ膿も出やすい状態です。

膿は独特の異臭がするので、自分でもすぐにわかるでしょう。

そのまま放置すると、歯槽骨が溶け最悪の場合歯を失うことも考えられます。

◆深くなった歯周ポケットは治るのか?

結論からいうと、深くなった歯周ポケットでも治ります。

しかし、歯周病の進行具合によって治療方法が異なります。

以下で詳しく見ていきましょう。

歯周ポケットの深さが3ミリメートル以下であれば、適切なセルフケアを続けることで改善できます。

丁寧に歯みがきを行い、歯垢を除去しましょう。

歯ブラシだけでは歯垢を落としきれないため、歯間ブラシなどのデンタルフロスを併用するのがおすすめです。

4~5ミリメートルであれば、セルフケアだけでは改善が見込めません。

歯科医院での治療が必要です。

歯石除去を行い、薬剤を使用して歯槽骨や歯根膜の再生を促します。

6ミリメートル以上であれば、上記の治療に加えて外科的治療を行います。

歯ぐきを切開することで、表からは取れない汚れを一気に取り除くことが可能です。

炎症を起こしている組織ごと除去し、歯槽骨や歯根膜を再生させていきます。